帯替えとは?
販売図面(マイソク)の「帯」の意味と、帯を替える理由・注意点
「この図面、帯替えしといて」と言われて、何をどう替えるのか分からない。そんな新人の方向けに、帯の意味、替える理由、帯に載せる項目、やってはいけないことを、現場で使う言葉のままにまとめました。
帯とは
販売図面(マイソク)の下に付いている、横長の欄のことです。取り扱う不動産会社の商号、免許証番号、所在地、電話番号、取引態様、担当者などが入ります。横に細長い形なので「帯」と呼びます。図面によっては上や右側に付くこともあります。
宅地建物取引業 ○○県知事(1)第00000号 TEL 00-0000-0000取引態様 仲介
担当 見本 太郎
帯替えとは
他社が作った販売図面の帯を、自社の帯に差し替えることです。図面の物件情報(写真、間取り、価格、概要)はそのまま。連絡先の欄だけを、自分の会社のものにします。
売主から物件を預かった会社(元付)が図面を作り、レインズや業者間サイトに載せます。買主や借主を探す会社(客付)はその図面を取り、自社の帯に替えてお客様に渡します。仲介の現場では毎日ある作業で、店によっては1日に何十枚も行います。
なぜ帯を替えるのか
1. 問い合わせ先を自社にするため
他社の連絡先が載ったままお客様に渡すと、お客様はそちらへ直接電話します。案内も契約もその会社が行い、自社の仲介の機会はなくなります。帯替えは、自分のお客様からの連絡を自分の会社に届けるための作業です。
2. 広告としての表示義務を満たすため
お客様に渡す販売図面は不動産の広告にあたります。広告には、広告主の商号、免許証番号、取引態様などの表示が求められます。他社の帯のままでは「配っている会社」と「表示されている会社」が食い違います。自社の帯にして、自社が表示の責任を負う形にします。
3. 責任の所在をはっきりさせるため
図面の内容についてお客様に説明し、質問に答えるのは、渡した会社と担当者です。帯に担当者名と連絡先があることで、誰に聞けばよいかがお客様に伝わります。
帯に載せる項目
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商号 | 会社名。略さず正式名で |
| 免許証番号 | 「○○県知事(1)第00000号」「国土交通大臣(1)第00000号」の形。更新回数のカッコ内も含める |
| 取引態様 | 売主/代理/媒介(仲介)のどれか。必ず入れる |
| 所在地・電話番号 | 事務所の住所と電話番号。FAX、営業時間、定休日を添える会社も多い |
| 担当者 | 担当者名と携帯番号。お客様が最初に見る欄なので読みやすく |
| ロゴ・QRコード | 任意。内覧の希望を受け取るQRを入れる会社も増えています |
帯を作り直すとき、取引態様が抜けやすいので注意してください。手作業で帯を切り貼りしたときに、右端の小さな表ごと消えてしまうことがあります。
帯替えのやり方(概要)
手順は3つです。
- 自社の帯を用意する。いま使っている図面の帯をスクショするか、会社情報から作る
- 元の帯を消す(帯消し)。PDF編集ソフトや画像編集で、帯の部分を白く覆う
- 自社の帯を置く。同じ位置、同じ大きさに貼る
手作業では、消す工程と貼る工程の両方で位置を合わせる必要があり、慣れた人でも1枚2〜3分かかります。図面の書式は会社ごとに違うので、帯の高さも毎回違います。方法ごとの手順と、起きやすい失敗は 帯替えのやり方 にまとめました。
帯替えで守ること
- 物件情報は変えない。価格、面積、築年数、設備などを触ると、誤った表示になります。替えるのは帯だけです
- 図面の但し書きに従う。「転載不可」「帯替え不可」などの記載がある図面は、元付に確認してから使います
- 元の帯を残さない。元の帯が透けて残ると、連絡先が2つ載った図面になります。お客様が他社へ電話する原因になります
- 自社の帯に必要な項目を欠かさない。特に取引態様と免許証番号
- 古い図面をそのまま使わない。価格や状況が変わっていることがあります。渡す前に最新の図面かを確認します
用語
| 元付(もとづけ) | 売主・貸主から直接依頼を受けている会社。図面を作る側 |
|---|---|
| 客付(きゃくづけ) | 買主・借主を探して案内する会社。帯替えをする側 |
| 取引態様 | その会社が取引にどう関わるか。売主、代理、媒介(仲介)のいずれか |
| マイソク | 販売図面の通称。物件の写真・間取り・概要を1枚にまとめた資料 |
帯替えを、AIにまかせる
他社の図面をドロップすると、AIが帯の位置を特定して自社の帯に差し替えます。確認するのは判定に迷った図面だけ。元の帯を消す作業はありません。登録不要、無料で毎月100枚。
よくある質問
帯替えは違法ではありませんか?
物件情報を変えず、配布について元付業者の了解がある範囲で行うのが業界の慣行です。配る図面の広告表示(商号・免許証番号・取引態様など)の責任は、配る側の会社が負います。図面に「転載不可」などの但し書きがあれば、それに従ってください。
帯には何を載せますか?
商号、免許証番号、所在地、電話番号、取引態様、担当者名が基本です。FAX、営業時間、定休日、担当者の携帯番号、ロゴを加える会社が多いです。
帯替えは1枚どのくらいかかりますか?
PDF編集や画像編集での手作業なら、慣れた人で1枚2〜3分が目安です。AIで帯の位置を特定するツールを使うと、1枚あたり数秒で、確認するのは判定に迷った図面だけになります。
帯が上や横に付いている図面もありますか?
あります。多くは下ですが、上に付く書式、右や左に縦に付く書式もあります。帯替えのときは、その図面の帯の位置に合わせて自社の帯を置きます。